目黒区M様邸インタビュー

手間と時間をかけて自分でつくり上げたっていうのがいいんですよ。

 

〔インタビュアー〕 熊田 寛貴(ヒロタカ)、矢部※途中参加 〔お客様〕 ご主人奥様


ヒロタカ

早速ですが、お話お聞かせ頂けますか?

ご主人奥様
はい、どうぞ。

ヒロタカ
善光建設を知ったのは、どういったきっかけでしたか・・・?

 

きっかけは、耐震の相談で区役所に・・・

 

奥様
最初、私たちは耐震のことで区役所に相談に行ったのよね。
区役所の人が建築士の人を紹介してくれて。

ヒロタカ
建築士会に所属している、耐震診断をしてくれる方ですよね。

奥様
その方に善光建設さんを紹介してもらって。
熊田(ヒロタカ)さんと矢部さんと、二人でいらしたんですよね。

ヒロタカ
そうです、前のおうちに伺ったんです。
耐震診断の結果をもとにしながら、どうしようか…という話で進んでいったんですよね。
最初は、「耐震工事をしてどうにか家を長持ちさせていこう」という話でした。

でもそのあと話が大きく動いたのは…
地盤の問題が出てきてからでしたね。
建物の耐震だけでは意味がないんじゃないか、と。
こちらの土地は、ガケ地というわけではないんですけれども――

ご主人
大きい段差があるっていうことで、そっちを補強しないとという話になったんですね。

ヒロタカ
設計を含めて、いろいろなパターンを考えていらっしゃいましたよね。
この家を長持ちさせていくのか、
それとも、思い切って新築をしたほうがいいのか、と。
そこには大変な葛藤があったと思います。

奥様
そのときは…そう、母が入院しているときよね。
そういう事情もあったので、
耐震のための地盤調査というのかしら、ちゃんとやってもらおうということになって。

ご主人
スウェーデン式の、だったね。

ヒロタカ
耐震診断の先生は、まずは現地を下見して、間取りを全部見るんです。
そこでは壁量(へきりょう)と、そのバランスを見てるんですね。
壁の量 ―― 壁が何カ所あって、角が弱い、ここが弱い…というのを見て判断するんです。
そうすると、「建物自体」はそのデータを基にして足りないところは足して補強できるんですけど、
「地盤」というのは、難しいですよね。

こちらの土地は、家のこちら側が…。

ご主人
そうそう簡単なブロックを積んであるだけだった。

ヒロタカ
家をいくら補強しても、大きい地震が来たときには
地盤がどうなるか分からない。
せっかくお金をかけて補強して丈夫な家にしたとしても、
傾いてしまうかもしれない。
せっかくお金をかけるんであれば意味のあるかけ方をっていうことと、
これから50年60年持たしていくにはどうしたらいいかということを
お話しさせていただいたんです。

ただ、どうしても新築は、補強より費用がかかってしまいますので…。

ご主人
そうなんです、そこは何とかクリアして、建て替えにしました。

 

まずは「実際に善光さんが建てた家を見たい」ということに。

 


ヒロタカ

そのときに、たしかご親戚にアドバイスしていただいたんですよね、
大手ハウスメーカーにお勤めの。

奥様
はい。

善光さんからは、熊田(ヒロタカ)さんと矢部さんがいらして、説明してくれて、
パンフレットを置いていってくださったので
それをみんなで見ていたんです。
それでまずは「実際に善光さんが建てた家を見たい」ということになって
ZENKO LO-HOUSE を見せてもらって。

そのあと息子と二人で、
「せっかく駒沢通りまできたから、ついでに」ってもう一カ所見に行くことになって。
それが、駒沢通りの展示場。

そこであまりにたくさんのモデルハウスがあるので、その中で二軒だけ見たの。
A社とB社だったかしら。
A社の営業の方とちょっと話したんですけど、
ああいうところの人って、とにかく話を進めるスピードが早いんですよ。
そのあとすぐにうちに来て、すぐに設計図から何からいただいて。

A社のモデルハウスも良かったんですけど、そういう大きいおうちでは参考にならないと
息子と二人で話していて。
気に入ったのは善光さんのモデルハウス(LO-HOUSE)。
あのお家を見て、こういう造りだったら住みたいね!って二人で気に入ってたんです。

ご主人
僕はA社のほうが気に入ってたんですけどね。(笑)
営業の方がね、「ちょうどここと同じくらいの広さで、もうすぐできあがるのがあるから」
って言うんで見に行ったのね。
そうしたら、その家のリビングがすごーく広く感じたんですよ。
天井裏もあったし。
うちみたいに物が多いところは天井裏に収納できるじゃない。

奥様
それで主人は気に入ったみたいなんですよね。
でも私と息子は、その家を一目見て全然いいと思わなかったんですよ。
主人は、その広さを見て「いい」と思ったみたいです。

だけど、どう見たって…どうもねぇ。
あれだけの予算でこの造り? って、安っぽく見えちゃったんです。
それでやっぱり、善光さんがいいってことになったんですよね。

ヒロタカ
じゃあ本当に奥様とご子息様のおかげですね。(笑)

ご主人
いやーほんとに。
僕は、自分でやっぱり多少お金払ったりするんだから
自分の意思を通したいって。
だけど最終的には息子がすべて握ってますからね。(笑)
本人がすごくいいっていうから。
このムクの床は特に気に入っていたね。
まぁ、結果的には任せて良かったよ。

 

善光さんのモデルハウスはパッとひと目見ただけで分かる良さがありました。

 

 

奥様
ムクだとかいろんな造りがね、
善光さんのモデルハウスはパッとひと目見ただけで分かる良さがありました。

ヒロタカ
ひと手間入れてる感じですかね。細かいことですけど。

奥様
そう、何かすごくいいなと感じました、全体の雰囲気が。
住んでる人の…そう、あーセンスですよね、
熊田(ヒロタカ)さんのセンスもあったんじゃないかしら。

ヒロタカ
奥様は家づくりを本当に楽しんでいらっしゃいましたよね。
こちらにもそれがすごく伝わってきました。
LIXILショールームのほうにもご足労いただいて。

奥様
もうホントに私はLIXILショールームには何度も行きました。

ご主人
よく行きましたよー。(笑)

奥様
壁紙のショールームにも行ったわね。
ここの壁紙が…、という部分的なところまで見に行って。

ご主人
ドアやなんかにもこだわって。

奥様
そう建具の色合いや、玄関ドア。それからあのキッチンの棚も。
そのつどそのつど、私は見に行きましたから。

ヒロタカ
他のお客様でもいらっしゃいましたよ、何度も通った方が。
今、その方、すっごく喜んでいますよ。
行くと話してくれるんです。住んでいて楽しくなる、って。

奥様
やっぱりね、手間と時間をかけて
自分でつくり上げたっていうのがいいんですよ。

それから設計ね。善光さんで良かった。

ご主人
図面関係が、うちは難しかったでしょう。
あっちがいい、こっちがいい、っていろんな形でお話をしたんだけど、
それを聞いてくださったでしょ。

奥様
善光さんはそういうところ、嫌な顔せずに聞いてくださったんです、熊谷さんが。
娘にも、「お母さんみたいな相手だと大変だ」って言われたんですけど。

熊谷さんが、「あとで、『こうすればよかった』っていうことがあるから、
こういうふうにいろいろ話してくれたほうがいい」って仰ってました。

ヒロタカ
実際に住む方にとって、重要ですからね。

奥様
トイレの場所も何度も考えてもらったり。
どうにかここを広く取るためにはどうしたらいいか、とか。
それをみんなね、気持ちよく話を聞いてくださって
熊谷さんには本当に感謝しています。
もちろん熊田さんと矢部さんにもね。

ヒロタカ
熊谷は、間取りをあれこれいじるのは楽しんでやってましたよ。
僕も、ここをもう少しこういうふうにすると
リビングが大きくなるんじゃないか、と一緒に考えていました。
特に、収納を充実させたいというのは熊谷とも話していました。
あと、ご主人の書斎をどうにかして作ろう、ということで
いろいろやりくりして造っていったんですよね。

 

家を建てるにあたって悩みは?

 

 

ヒロタカ
家を建てるにあたって悩みはありましたか?

奥様
ここ元々地盤が弱いっていうのがあったからすごくそれが心配だったので。
それに、こっちもどんどん年齢的に年を取ってきますから。
なかなか年取ってからじゃできないですよね。
だから、「今やらなくちゃ!」という思いがすごくあったんです。
それで思い切ってやったんですけど。

ご主人
結果的にはやってよかった。
そのあと東日本大震災が来たし。

ヒロタカ
たまたま擁壁工事をやっているときに地震が来たんですよね。

奥様
3月11日の1時からの予定で、まず30分くらいお話しして、
それから1時間後くらいに来たんです。

ヒロタカ
あとそれから、寒くて困るというお話をお伺いしていました。
僕と矢部が、前の家におじゃましているときに。

ご主人
寒さが全然ダメなんですよ。

奥様
そうなんです。私、特に寒がりで。

ヒロタカ
室内温度のお話をさせていただいて、あったかい家がいい、と。
温度が逃げないようにした上で、できるだけ間仕切りをなくすと
リビングが広く取れるっていう話をさせていただいたんですよね。

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ピーンポーン(玄関チャイムの音)

ヒロタカ
あれ? 矢部さんかな。

ご主人
あー矢部さん。
矢部さん、どうぞ。

(クロスの点検に矢部が到着)

矢部
よろしくお願いしまーす!
今日はクロス点検です。

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親戚も、うちを見て「これはいいね」って。

 

 

ヒロタカ
家にどんな理想をお持ちでしたか。
地震に強いのは当たり前ですけどね。
冬あったかくて、夏すずしくて…他にはどうでしょうか。

ご主人
収納スペースを広めに。
あと、本が多いんですよ。だから書斎ができてよかったですね。

奥様
私は、できるだけみんなを呼びたいから、気軽に来られるような家。

今まで狭いお家で、家族五人だったし荷物も多いし…で
なかなか人を呼べなかったんです。
だから、新しくしたら気軽に誰でも来られるような
「どうぞ」って言えるような家にしたいと思ってたの。
私はよく呼ばれて遊びに行くばかりだったから。

この家が完成してから、もう早速何人も呼んでますよ。
でもまだまだこれから呼ぶ方々がいるんです。
嬉しいですね。

大手ハウスメーカーに勤めてる親戚も、うちを見て「これはいいね」って。

ご主人
それからもう一人、ビルの基礎関係の仕事をしている親戚がいるんです。
その人が構造内覧会のときに基礎を見て、「これなら大丈夫だ」と言ってました。

ヒロタカ
構造がよく見えるときにいらっしゃって、
「ここはどういうふうにやってるんだ」とか、詳しく聞かれましたね。
それでかなり安心されていたようでした。

前のお家も注文住宅だったんですよね。

ご主人
注文建築できちんと建てたもんですから
グチャッとはいかないと思うんですけど。
でもやっぱりあくまでも基礎だとかその辺には
そんなに手心は加えていないんですよ。

ましてその大手のほうに任せちゃったものですから、
僕らも実は、ほとんど見ていないんですよ。

奥様
私もそれ感じたのは大手に頼んで
設計の方と実際に会ったのがたったの2回か3回。

ご主人
僕は一回。最後、引渡しのときに来たときだけ。

奥様
細かい打ち合わせはあまりないんですよね。
一回設計をして、それが全然よくなかったので
「じゃあ、もう一回」ってお願いしたら、それでもう決まっちゃったの。
それでできあがったお家を見たとき、がっかりしたんです、安っぽくて。

ご主人
その反動が出てます。(笑)

奥様
ZENKO LO-HOUSE を見たら全然違うんですよね。
いいものを使ってるっていうのは、リクシルの方も言ってました。
「善光さんは他の会社と違ってこだわった材料を使ってる」って。

ヒロタカ
その噂が広がって、リクシルの社員さんがうちで何棟も建ててます。
噂で伝わっていってくれているようです。

奥様
(旧)リクシルのショールームも善光建設さんが建てたんでしょ。
いい宣伝になっていると思いますよ。

ヒロタカ
ありがとうございます。

奥様
あとね、忘れないうちに言っておこう。
ムクの床、私すごく精神的にもいいと思ってるんです。
磨いているとき、拭いているときにもね、木の香りがしていいんですよね。
フローリングと違って、住んでてすごくいいんです。
手間はかかるんです、それだけ。
汚れが目立つし、素材が柔らかいから傷はつきやすい。
でも、すごく落ち着くんですよね。
歳とってから大変かな、という心配はちょっとありますけど。

ヒロタカ
そのころには、ムク床本来の光沢が出てお手入れもラクになってくると思うんですよね、
LO-HOUSE で見ていただいたように。

ご主人
僕はね、職人さんがいいと思ったなー。皆さんね、お世辞抜きにいいね。
僕も仕事でゼネコンと関わって仕事してきたけど、
善光さんの職人さんたちは、「あぁ、誇りを持って仕事してるなー」って思った。

ヒロタカ
ありがたいですね。
ねー、Kさん(クロス補修中)、そういうふうに言われるのが
いちばんいいですよねー。

職人Kさん
あーハハハ(照れ笑い)嬉しいですねー、そう言ってもらえると。(一同笑)

 

もう少し冬にあたたかさを感じられるようにできないかしら。

 

 

ヒロタカ
実際に住んでみて、なにかお困りのことは?

奥様
空気の循環のためには、こういうふうにオープンにしたほうがいいんだけど、
もう少し冬にあたたかさを感じられるようにできないかしら。

ご主人
僕は平気なんだけどね。
もう今まで住んでいたうちと比べたらあったかくて。

奥様
それはそのとおりよ。
でも私、寒がりだから…。

ヒロタカ
では湿度を高くするといいかもしれませんね。
スーパーウォールの場合は24時間換気システムというのがついているので
乾燥しがちになるんです。

国で義務付けられているので、
新築ならどこでもついているんですが。
シックハウスの問題が増えているからですね。

それで、スーパーウォールの場合は「計画換気」という方法をとっています。
計画された換気経路からムラなく空気を循環させるんです。
そうするとお部屋の隅々まで空気が入れ替わるんです。

通常の換気扇だと通気口から自然に空気が吸い込まれるのに任せているので
よどみができて、カビやダニが発生しやすくなるんですよね。

奥様
部屋全体を、天井から床から壁から皆こういうふうに換気しているんですか ?

ヒロタカ
外壁の下のほうから空気が入って、壁を通って中に入ってきています。
室温に近づけた状態できれいな空気が入ってきてるんですね。


奥様

なるほど。

ヒロタカ
2時間に一回の割合で家の空気を全部入れ替える、というような計算をしています。

奥様
2時間に一回ね。

ヒロタカ
通常の住宅ですと、
風が強い日はビュービュー中に入ってくるし、
寒い日は冷たい風がどんどん入ってきちゃうので
暖房費がかさむ、ということになるんですね。

その点、24時間換気を付けている場合は、
熱効率はいいんですけど、湿気をどんどん逃がして乾燥してしまうんです。
これは、スーパーウォールだけじゃなくて、
今の新築の家っていうは24時間換気が義務付けされているので、
どうしても冬場は乾燥気味になるんですね。

湿気がなくて乾燥すると、暖房を弱く感じるようになる――
体感温度が下がってしまうんです。

そういう時どうしたらいいかっていうと、
こないだお話ししたみたいに
ご家族みんながお風呂に入リ終わったあとに、ドアを全部開けちゃう。
あと料理とかそういったものをやったときに、すぐ窓を開けるんじゃなくて
その湿気だけで湿度を保つといいんです。
だから湿気をわざと出すようにしたほうがいいんです。

冬場に天気の悪いときは、お部屋に洗濯物を全部干すといいです。
湿気が出るんで体感温度が上がってきます。

夏場は湿度が低いくらいが快適なんですが、
やっぱり特に注意していただきたいのは冬場ですね、
加湿器を使うだけでもあたたかさは違ってきます。

これからお家を建てるんだったら、ちょっとアドバイスしちゃおうかな。

 

 

ヒロタカ
これから家を建てる人に対して、
どんな人だったら善光建設と合うと思われますか?

ご主人
うちは迷った末に結局、善光さんにお願いして建てていただいたたでしょ。
もし友達とか我々の関係している人が家を建てるようだったら
善光さんを紹介しようと思ってますよ。

ヒロタカ
ありがとうございます。

ご主人
お世辞抜きでね、自分たちがお願いして建てていただいて、
実際に住んでみて、
ん、あーこれならっていうの、あるじゃないですか。
そう実感してるから紹介したいと思うし。

奥様
それからお家建てるんだったら、ちょっとアドバイスしちゃおうかな。
すぐに建ててほしいっていう方がいらっしゃいますよね。
だけどお家のことは、ある程度時間をかけて、
計画を立ててやったほうがいいと思うの。
すぐに決めるんじゃなくて。
家のこと勉強して、一つ一つ時間をかけて取り組んだほうがいいと思う。
急いでやっちゃうと、あとで後悔する。

ヒロタカ
「すぐ建ててください」っていう人ではなくて、
「一緒に造っていきましょう」という人のほうが、うちは合うっていうことですかね。

奥様
そうそう(笑)私は、自分が住むお家のことは自分でやってみたいな、と思っていたんですけど
「やっぱり時間かけてやってよかったー!!」って思いますから。